一人でいるときの孤独感より、誰かといるときの孤独感のほうがつらいものよね

毎日のように一人でいて誰とも喋らない日常を過ごしていると、誰もが孤独を感じることがあると思います。

特に高校生から大学生、大学生から社会人になった直後など、環境が大きく変わったときなどに一人ぼっちの孤独感を経験する方も多いのではないでしょうか。

あるいは会社にいけば仲の良い同僚や上司がいるけど、家に帰ると一人ぼっちだったり…

僕自身、大学時代や社会人になってからも、一人でいる孤独感を何度も味わってきています。

ですが、孤独感というのは何も一人でいるときだけに出てくる感情ではありません。

誰かが近くにいるのに孤独を感じることもあるのです。

つまり、

「自分は家族や友達、恋人がいるから孤独じゃない」

とは言い切れないわけです。

そして、一人でいる時に感じる孤独感よりも誰かいるときの孤独感の方がより心へのダメージが大きくてしんどかったりするものです。

今回は、そんな誰かといるのに孤独を感じるというお話と、その対処方法を見ていきたいと思います。

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誰かといるのに孤独を感じる理由

まずは誰かと一緒にいるのに孤独を感じることがある理由を見ていきましょう。

大切にされていない気がするから

そもそも孤独感というのは、「自分のことを誰からも理解されていない」と感じるときに生まれる感情です。

隣に誰かがいるのに孤独を感じるのは、その人から大切にされていない(=理解してくれない)という実感があるためです。

  • 悩みを聞いてくれない
  • 自分がおざなりにされているような感じがする
  • 一方的な会話ばかりしてきてコミュニケーションになっていない気がする
  • 全く気遣ってくれない

このような状況にあると、まるで自分が無視されているような感覚になるんですよ。

自分がそこにいる理由が良く分からなくなってくるんですよね。

人間というのは社会的な生き物であり、誰かと気持ちを共有して共感しあうことで幸せを感じるものです。

隣に人がいようが大きな組織に属していようが、誰も話を聞いてくれない状況で、分かり合える人がいなければ孤独を感じるのは当然だと言えます。

自分が思っていることを伝えられていないから

また、自分が思っていることをうまく伝えられていないために孤独を感じることもあります。

分かり合える人がいないと孤独感が生まれるというのは前述の通りです。

ただこれは、そこにいる相手だけに原因があるわけではありません。

そもそも自分自身が相手に自分の意見や思いを伝えていないことも孤独感の要因なんです。

特に不満を言えていないために孤独を感じるパターンが多いです。

日本人は自分の意見を伝えるのが苦手な傾向にあるとよく言われています。

僕も何か不満が発生したときにそれを相手に伝えるのがとても苦手です。

どうしても

「こんなことを言ったら相手が嫌な思いをするかもしれない」
「これぐらいのことなら我慢した方が丸く収まるだろうな」

とついつい自分の気持ちを抑え込んでしまうんですよね。

日本には自分よりも他人を優先することが美徳だという文化も少なからずありますしね。

ですが、自分の気持ちを抑えて誰かと会話してても、本当の意味で分かり合えることはできません。

目の前にいる人と分かり合えないのでより孤独感は増します。

このように自分の思っていることや感じていることを伝えられないために孤独を感じる人も多いのです。

自信を失っているから

孤独感が大きくなってしまう他の要因が自分に自信が無いという状況です。

自分に自信があり、日々を精力的に過ごせていれば、どんな状況であろうと孤独を感じることは無いものです。

例えば、毎日の仕事が充実しており、一人でも熱中できる趣味があり毎日のめり込んでいれば自然と自信が付いてきます。

この状態にあると自分が孤独であるという意識さえも生まれません。

それに自信が付くと、それだけで人に自分の意見や感情を伝える抵抗が無くなります。

すると自分のことを分かって貰える機会が増え、結果的に良好な人間関係が生まれます。

良好な人間関係があれば日々の生活がより充実し、さらに自信が付きます。

このようなポジティブなループに入れば、孤独とは無縁な生活になりますよね。

逆に自信が無いと、人の動向に自分のメンタルが左右されがちです。

相手に変に思われたくないので、そもそも自分の意見を伝えることもできなくなるものです。

何か雑談するにしても、自分から話しかけるのではなく相手から話しかけてくるのを待つような状態になります。

これでは誰かと分かり合えるわけもなく、余計に孤独感が増すことになるんですよね。

一人の孤独感よりも誰かといる孤独感の方がよりつらい理由

誰かが隣にいるのに孤独を感じる理由を見ていきました。

それでは、本題。

そんな誰かといる孤独感が一人でいる孤独感よりもつらい理由を見ていきましょう。

孤独感を一人で昇華することができないから

まずは隣に人がいることで、孤独感を一人で昇華することができないということです。

一人でいるときに感じる孤独についてはある程度自分自身でコントロールできる面があるんです。

例えば、

  • 気分転換のために買い物にでかける
  • 外に出て思いっきり体を動かしてリフレッシュする
  • ひたすらに読書する
  • Youtubeを見まくる

とかです。

一人で寂しいと感じるとき、自分で行動することである程度はその思いを消し去ることができます。

一人の孤独感は焦点が自分自身に向いており、自分の心とじっくり見つめ合えるため解消しやすいんですね。

しかし、誰かが隣にいる孤独感はそう簡単にはいきません。

なまじ隣に人がいることで、自分ではなく相手に意識を向けてしまうためです。


「この人は全然話をしてくれない…」
「もっと自分を大事にして欲しいなぁ…」

という具合にです。

ですが、相手の行動・言動を変えることは基本的にはできません。

だから、他人が原因(のように感じる)孤独感の解消は難しいのです。

解決が難しいため、一人でいる孤独感よりもつらいんです。

自分の行動が抑制されてしまうから

また、近くに人がいるために自分の行動が抑制されてしまい、やりたいように動けないというのもつらいところです。

基本的に一人なら何か思い立った瞬間に行動できます。

そしてその行動の結果、孤独感が紛れたなんてことはよくある話です。

でも、近くに人がいると、変な目で見られたくなくやりたいことがやれないんですよね。

まぁ実際はそんなに他人の目なんて気にする必要は無いわけなんですが…

ですが、近くに人がいると動きたいように動けないというのは紛れもない事実です。

他人といることで、自分の行動が抑制されてしまうために余計に孤独を感じるんです。

集団の中で自分と他人を比べてしまうから

人がたくさんいる集団の中で、自分だけが輪に入れていないような状態にあると誰しもが苦しく感じるものです。

それは、その集団の中で自分と他人を比較してしまうためです。

これは一人でいる空間では絶対に起こりえない状況ですよね。

「みんな楽しそうにしてるのに自分だけ話に入れない」
「なんかここは居心地が悪い感じがする」

これではつらいのも当然ですし、孤独を感じるのは必然と言えるでしょう。

隣に人がいてその人だけが楽しそうにしてると、一人でいるとき以上に孤独を感じるものなのです。

今後に希望を見出せないから

また、誰かといる孤独感は一人の孤独感よりも今度に対する希望を見出しづらいです。

どういうことかというと、

一人の孤独感というのは、

「誰かと知り合えば解消されるかもしれない」
「自分の生活を見直せば充実させることができるだろう!」

といった希望を持てる可能性が高いです。

しかし一方で、誰かといるのに感じる孤独は前述通り改善が難しく

「これからも誰とも分かり合える気がしないという」
「一生孤独な気がする」

といった感じで未来に希望が見えづらいんです。

解決の糸口が掴みづらいことも誰かといるのに感じる孤独のきついところです。

誰かといる時の孤独感を解消する方法

こんな感じで孤独感というのは自分一人でいる時に生じるものより、誰かといる時に生じるもののほうがよりつらいのです。

この孤独感を解消できる人はあまり多くありません。

しかし、しっかり対応すれば改善することができます。

さて、ではそんな誰かといる時の孤独感を解消する方法を見ていきましょう。

自分の思っていることを口にして伝えてみる

まずは、自分の思っていることを口にして伝えてみるということです。

隣に人がいるのに孤独を感じるのは、自分が理解されていないと感じるためです。

そして、自分の思いは自分で伝えなければ絶対に理解されません。

日本では黙っていても伝わる、いわゆる「阿吽の呼吸」なんてものが美徳であるとされる一面があります。

しかし、実際は黙っている人間が何を考えているかを他の人が理解できるなんてことは絶対にありません。

エスパーじゃないんですから。

ムスッとしていても伝わるのは

「あ、この人なんか感じ悪いな…」
「なんか怒ってるな…」
「なんか嫌なことがあったんだろうな」

ぐらいの曖昧なものです。

自分は黙っているけど、相手には理解して欲しいなんて子供の考え方です。

でもこういう自分の考えや思いを口にして伝えることができていないために、孤独を感じている人間ってたくさんいます。

まぁ、偉そうにいっている僕もそうなんですけどね。

最近では意識的に自分の考えを人に伝えるようにしています。

そうするといつの間にか孤独感が解消するんですよ。

「でも、言いたいことを言ったら嫌われる気がする」

と思う方もたくさんいます。

大丈夫、言いたいことを言ったからといって嫌われることはありません。

案外てネガティブなことでも思っていることは言ってもらいたいと思っている人も多いものです。

むしろ、我慢して言いたいことを抑える方が相手に対して失礼なんですよ。

言いたいことは言った方がお互いのためにもなるんですよ。

あ、もちろん伝え方には気を付ける必要がありますよ。

決して感情的にならないようにね。

もしも言いたいことを言って嫌われることを恐れて何もせずにひたすら孤独感に耐えるぐらいなら、そんな関係は切ってしまえばいいのです。

一人の時間を充実させてみる

一人でいるときの時間をより充実させるということも大切なことです。

結局のところ、誰かといる孤独感の原因は自分のことを相手が理解してくれないことによるものです。

一見、相手がもっと気を配るべきだと感じるかもしれませんが、もしかしたら自分自身が魅力的でないがために興味を持ってくれていないだけかもしれません。

自分が魅力のある人間ならば、大抵の人は興味を持ってくれます。

ですから、まずは自分自身が魅力のある人間になるように動いてみましょう。

その最たる方法が自分の時間を充実させるということなのです。

例えば、趣味でマラソンを始めてみるとか、体をこれでもかというぐらい鍛えてみるとか、新しく勉強をしてみるとか、本をひたすら読んで教養を身に着けるとか…

こういう行動力のある人には誰しもが魅力を感じるものなんですよ。

そして、一人で何かを継続的に行えたり、何かを成し遂げたという経験は間違いなく自信にも繋がります。

自信がつけば、自分のことを話すことに恐れを感じなくなりますので、結果的に色々な人と話す機会も増えるでしょう。

また、一人で何かをすることで話題作りにもなります。

普段だらだらと生活していて魅力も話題も無い自分に興味を持って欲しいというのはもしかしたらおこがましいことなのかもしれませんね。

交友関係を変えてみる

それでも、どうしても周りに溶け込めなかったり自分がないがしろにされている実感が無くならないこともあるかもしれません。

もしそうだとしたら、いっそのことそんな環境からは離れてしまいましょう。

そして、新しく人と出会ったりコミュニティに参加したりして色々な人と知り合い交友関係を変えてみるという選択肢もあります。

今の環境では感じる孤独も別の場所では嘘のように無くなることはよくあります。

もし、職場でひどい孤独を感じるならばいっそのこと転職をしてしまうのもありだと思います。

また、付き合っている恋人としっかり話合ったけど分かり合えずに孤独を感じるならば、別れて別々の道を歩むというのもひとつの道です。

どう頑張っても孤独につらい今の環境にしがみついていても、良いことはあまりありません。

勇気を持って自分自身から環境を変えていくのことも人生には大事なことです。

そもそも他人と100%分かり合えることは不可能だと知る

そして最後に覚えておいて欲しいことがあります。

それは、他人と100%分かり合うということはそもそも不可能であるということです。

親や兄弟などどんなに近しい存在であっても育った環境というのは異なります。

どんなに境遇が近くて理解し合える親友がいたとしても、必ずどこか考え方が異なるところがあります。

ですから、人と分かり合えずに孤独を感じる瞬間というのはどんな人間にもあるものなんですね。

毎日元気に楽しそうにしている人も実は孤独に悩んでいるかもしれません。

あるいは、壮絶な過去を持っているかもしれません。

そう思うと、周りにいる人全員が孤独仲間な気がしてきます。

孤独に感じているのは自分だけでは無いんですよ。

だからこそ、人は常に人との繋がりを求めているわけです。

決して無理する必要はありません。

少しずつ周りの人とちょっとだけ共有できることを探していき、コミュニケーションを取っていきましょう。

まとめ

誰しも一人でいると、ふとした時に孤独を感じることがあるものです。

ですが、それは一人でいる時に限った話ではありません。

日頃から周りに人はいるのに孤独感に悩んでいる人も多いのです。

そして、そんな人に囲まれた孤独感の方がよりつらく、解消していくのも難しいです。

ですが、決して解決できないわけではありません。

自分の時間を充実させたり、自分から積極的にコミュニケーションを取ろうとする意志があれば、必ず充実した人間関係を築いていけます。

それだけではどうにもならない時は思い切って環境を変えてしまうのもひとつの手です。

孤独を常に感じている状態というのは非常に危険で簡単にうつ病などの心の病気に繋がってしまいます。

自分の心の声にしっかりと耳を傾けて、自分を大切にする行動を取っていきたいものですね。

 
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