職場が原因でうつ病や適応障害になってしまい、会社を休職している人は世の中にたくさんいます。
僕自身、職場の上司と雰囲気が合わずに適応障害になってしまい、会社を休職した過去があります。
休職期間は会社や人によって異なりますが、おおよそ3ヶ月間~6ヶ月間のケースが多いと思います。
その期間は今後のことを考えて思い悩むことも多いでしょう。
特に休職期間の終わりが近づいてくると、会社に戻るか退職するかで非常に悩むものです。
今後の人生を左右するこの選択。一体どうすれば良いのでしょうか
結論からいうと、一度休職した会社は退職した方が今後の人生を考えた時により良い結果になりやすいです。
それではその理由を見ていきましょう。
目次
休職した会社は退職した方がいい理由
会社の環境は変わらないため、復職すると再発する可能性が非常に高い
うつ病や適応障害は必ず治るものです。ただし、治すのに必要な最大の要素は環境を変えることです。
会社の環境は数ヶ月という短期間では全く変わりません。
そもそも会社の環境、雰囲気というのは社長や従業員が今までの期間で作り上げてきているものです。
長年に渡って積み上げられてきたものですから、そんな簡単に変わるものではありません。
大規模な人事異動や組織変更があればもしかしたら多少は変わるかもしれませんが、それでも基本的な空気は同じです。
そして再度その環境に飛び込めば、ほぼ間違いなくトラウマが蘇ってきます。
ですから、どんなに症状が良くなっても、一度うつ病や適応障害に追い込まれた会社に戻るとうつの症状が再発する可能性が非常に高くなります。
僕も今でこそ元気になりましたが、ふと適応障害になった会社のことを思い出すだけで冷や汗が出たり、不安に包まれます。
会社の側を通ることなんてとてもじゃないけど怖くてできません。
今の自分とは全く関係ないものになっているにも関わらずです。
退職した直後は
「本当に辞めて良かったのだろうか」
「やっぱり戻った方が良かったかな…?」
と何度も考えてしまいましたが、今では絶対に辞めて良かったと思えています。
あの環境に戻っていたら間違いなくまた適応障害になっていたと思います。
あるいは、今度こそ再起不能な状態にまでなってしまっていたかもしれません。
休職した人が復帰後、再度休職するという決して珍しい話ではありません。
うつ病の原因になった場所に戻るというのはそれほどまでに再発の危険性があるのです。
「休職した人間」というレッテルを貼られる
仮に会社に無事戻れたとしても、周りの人は大なり小なり戻ってきた人を腫れ物扱いするでしょう。
例え、彼らに悪意が無くても
「また症状が悪化されても困るから、簡単な業務だけやらせよう」
「深く関わらないようにしよう」
と慎重に扱われます。
こう思ってしまうのは人間として仕方のないことなんです。
まぁようするに周りから「過去に休職した人間」というレッテルを貼られてしまうわけです。
ですから、健康になって戻ってきても何となく違和感や疎外感を感じることになります。
ただでさえ、戻ってきた会社にまだ恐怖感があるのに、それに加えて疎外感を与えられるというのは死人に鞭打つようなものです。
そうなると余計に精神的に辛いだけです。
仮に周りの人が普通に接してくれていても、自分が休職した事実を知っているのは間違いありません。
そのことに自分自身が意識過剰になってしまい、やりづらく感じてしまうことも考えられます。
休職した人が復職した後にまた休職に至ることが多いというのは、これらも関係しているわけです。
出世や給料の増加は見込めない
そして、もちろんのこと休職した事実は社長や上層部の人間にも知られています。
どんなに様態が回復しようが、休職した過去がある人間に対してはどうしても大きい仕事を任せられません。
いざというときに、また体調が悪くなってしまうと会社としては困ってしまうからですね。
そのため、休職から復帰した社員は出世が他の人と比べて遅くなりますし、当然給与アップも見込めなくなってきます。
さらに仕事も単調でつまらない簡単なものばかりになってくるかもしれません。
責任のある大きな仕事はできなくなってくる可能性が高いです。
いずれにしろ、出世も給与アップも大きな仕事ができる見込みが無くなってくると、つまらないしそれが原因でまた精神的に辛くなってくるかもしれません。
そういう意味でも、心機一転で会社を辞めてしまった方がその後の仕事や人生がうまくいくことが多いのです。
転職してもうまくいく理由
休職した会社は辞めた方がいい理由を見てきました。
会社に戻らないほうが良い、戻りたくないと思いつつも、退職を決意するのはなかなか難しいものです。
そんな簡単に割りきれるものでもありませんしね。
会社を辞めて転職するといっても、うまくいく自信が無かったり不安な気持ちが大きいものです。
でも、大丈夫!
必ずうまくいきます。その理由を見ていきましょう。
新しい環境ではあなたの過去を知っている人はいない
職場が変われば、休職した事実を知っている人はいません。
ですから、気兼ねなく他のメンバーと対等に仕事ができます。
これが非常に大きなことで、そこからしっかりと仕事をこなせば一人前とみなされます。
そうすると、自分が他の人の役に立っている実感も出てくるので、自尊心が戻ってきて、更に仕事のやる気も出てくるという循環に入ります。
嫌な過去を知っている人と働いているとどうしても後ろめたさを感じてしまいますが、新しい環境ではそれがありません。
うつ病や適応障害になるのは優秀な証だから
うつ病や適応障害はどんな人でもなる可能性のある精神病です。
とはいっても、なりやすい人となりにくい人がいます。
そして、うつ病になりやすい人は仕事ができる優秀な人であることが多いです。
優秀な人というのは人一倍思考力に優れています。
他の人より自分の力で考え抜くことに長けているんですね。
ですから、仕事の本質を掴むのも速いですし、自分に何を求められているかということも正確に判断することができます。
また、どんな行為をすると職場の環境が良くなったり、周りの人たちの仕事がやりやすくなるかということも理解しているため、周りからの信用も厚い人が多いです。
うつの症状が出やすいのはそれの裏返しで、何か心配事や余計な不安が発生したときに他人に頼れずにどんどん追い込まれてしまうだけなんですね。
自身の熱意と良好な周りの環境が一致したときに誰よりも力を発揮できるポテンシャルを持っているのです。
手前味噌ですが、僕もこのタイプの人間です。
現在の会社を含めて3社に勤めていましたが、どこでも「仕事のできる優秀な人間」と見てもらえました。
もちろん、自分にもその自覚があり、自信を持って勤務していました。
しかし、環境が変わって悪化すると途端に仕事ができなくなってしまったんですね。
今はまた良い環境で働いているので、また仕事ができるようになってきました。
僕以外にも何人かうつ病を経験している知り合いがいますが、みんな地頭が良く優秀だと感じさせられる人たちです。
ですから、転職先さえ間違わなければうつ病や適応障害になってしまった人というのは、また力を発揮できるようになるのです。
そうすれば仕事もうまくいき、自信がつき、人生もまた楽しくなってくるでしょう。
自分の想像以上にたくさんの職場があり、自分の居場所もあるから
退職を決意できない理由のひとつが次の職場でうまくやっていけるか分からないという不安な気持ちです。
しかし、そこまで不安になる必要は無いのです。うつ病や適応障害になってしまうと、自分がダメな人間だと思ってしまうかもしれません。
ですが、ダメなのは自分自身では無く、社員をうつ病に追い込んだ現在の会社や周りの環境です。
もともと全ての人は良い仕事ができるものです。環境が合わないと力が発揮できないだけです。
そして、自分に合う環境の会社は必ず世の中に存在します。
100の会社があれば、100の環境があります。それこそ、やっている仕事は同じかもしれませんが、それぞれで働いている人も違えば、みんなの思いも十人十色です。
今の職場しか居場所が無いと思ってしまっているかもしれませんが、そんなことはありません。
自分の居場所はどこにでもあります。
今は新しい仕事を探す気力が無い状態かもしれませんが、居場所が必ずどこかにあるということは忘れないでくださいね。
今の仕事を辞めたいけど辞められない人へ
ここまで見て、仕事を辞めようと決意した方もいらっしゃると思います。
しかし、なかなか仕事を辞めると言い出せない人も多いです。
そんな方は【退職代行ガーディアン】
といった、退職代行サービスを使う選択肢もあると覚えておいてください。
もちろん、一番良いのは自分自身で会社へ
「退職します」
と伝えることです。
それができれば、絶対にそっちの方がいいです。
ですが、置かれている状況によってはそれすら困難な方も少なくないでしょう。
その場合は、気兼ねなく退職代行を使ってください。
あなた自身は会社と全く接触することなく、会社を辞められます。
もし、退職代行を検討するならば、【退職代行ガーディアン】
がおすすめです。
労働組合が認証している代行サービスで、トラブル無く確実に退職できます。
まとめ
うつ病や適応障害で休職した後、その会社に戻るか辞めるかで悩むと思います。
しかし、一度休職に追い込まれた会社に戻るのは非常に危険です。
ですから、休職した会社はそのまま退職することをおすすめします。
転職は転職でまた大きな不安があるものですが、新しい環境に飛び込むことはそこまで恐れることではありません。
自分を受け入れ、必要としてくれる居場所が必ずあるものです。
恐れずにより良い人生を歩んでいきたいですね。
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