仕事が原因でうつ病や適応障害になってしまい、退職する人はこの世の中に数多くいます。
僕にもかつて適応障害になり、3ヶ月の休職を経て、そのまま退職した過去があります。
とにかく解放されたい一心でその時の会社を辞めたので、次の仕事が決まっているわけでもありませんでした。
当時は
「組織で働くのが怖い」
「これからは誰とも関わらず一人でお金を稼いで生きていきたい」
と思っていたものです。(このブログもその時お金儲けのために立ち上げたものです)
しかしそんな僕ですが、今ではやりたい仕事を見つけることができ、再就職しました。
ただ、もちろんここに至るまでの道は簡単なものではありませんでした。
色々な葛藤もありました。
それでも、人生何とかなるものですね。
この記事では僕が適応障害で会社を退職した後に今の会社に再就職した方法をご紹介します。
目次
しばらくは気ままにニートを楽しめばいい
いざ、会社を辞めてしまうと
「早く再就職しないと…」
と焦る気持ちになる人もいるでしょう。
ですが、焦って行動しても大抵はうまくいきません。
まずは、自分自身の心の回復が第一優先になります。
もちろん、ニートの期間が長くなればなるほど再就職しづらくなるというのは事実です。
ですが、その原因は大抵「自信が無くなる」ことにあります。
自信が無いから面接でおどおどしてしまい、「この人大丈夫かな?」と思われて落とされてしまうだけなんですね。
たとえ、1年ニートしている人でもやりたいことが明白で、いきいきしていれば、割とすぐに採用してもらえるものです。
ですから、空白期間が多少できても大丈夫なのです。
2,3ヶ月~1年ほどニートを楽しんでも何も問題ありません。
そして、今まで仕事に追われていた人がニートを経験してみると、得られることも結構あるものです。
人によって得られるものは違うと思いますが、僕の場合は
- 仕事をしない生活が如何に退屈なのかを知れた
- 人と関わらない人生がどれだけしんどいことなのかを知れた
- 仕事をしていないとどんどん自信が無くなることが分かった
このようなことを身を持って感じることができたことがニート期間の大きな収穫だと思っています。。
そこで、初めて
「組織で働きたくない」「一人で生きていきたい」という気持ちが変わり、
「会社で働いて、人と関わっていきたい」
と思うようになったのです。
このように精神が落ち着いてくると考え方も変わるものです。
会社を退職したばかりのときは、働く意欲が無くなってしまっていると思います。
しかし、いざ何もしない生活をしてみると恐らく自分の中で考え方が変わってくるでしょう。
そうなったときに初めて動き出せばいいのですよ。
今後、何を仕事にするべきか
では、もし再就職をするとすれば何を仕事にすればいいのでしょうか。
やりたい仕事が無い人はどう動いていくべきなのでしょうか。
絶対にやりたくないことを明確にする
無理してやりたい仕事を探す必要はありません。
うつ病などで已む無く会社を辞めた状態で、やりたい仕事を見つけるなんてなかなかできるものではありませんしね。
そこで、まずは絶対にやりたくないことを明確にしましょう。
そこから消去法で自分に向いていそうな仕事を探していくのです。
僕の場合、絶対にゆずれない条件が
- 夜勤の無い仕事
- 高圧的な人間がいないこと
でした。
(2の条件は実際に就職してみないと分からないことでもありますが)
これは人によって色々あると思いますが、まずは絶対にやりたくないということを搾り出してみましょう。
世の中に求められていてかつ人材が不足しているホワイト業界を狙う
自分のやりたくないことが見えてきたら、次のステップです。
うつ病や適応障害で退職した場合、次はどのような仕事を選ぶと良いのか。
それは、「人材不足のホワイト業界」です。
(そんな業界あるのか?)
と思う方もいらっしゃると思いますが、たくさんあります。
ホワイトな業界ではあるけど、そもそも知名度が低かったり、一見華やかではないため、敬遠されているところって意外とあるんですよ。
僕が勤めている会社なんかはまさにそんな感じです。
特に長年の技能の積み重ねが大事になってくる、いわゆる「職人技」が求められる業界だとなお更いいです。
なぜなら、自分の成長を日々実感できるし、一朝一夕で身につくものではないため、腰を据えてじっくりと長く勤務できるからです。
それが自分の精神向上にもつながりますよ。
また、意外と「職人」の世界って良い人柄の人が多いです。
見て覚えろと言われたり、怒号を浴びせられたりということは全然なく、とても丁寧に教えてくれる人が多いです。
ですから、人間関係に疲れた人におすすめできるんですよ。
そして、僕のやっている「溶接」もそうですが、職人技というのはいくらITやAI技術が発展しても廃ることはないものが多いです。
少なくとも溶接技術は僕が生きている間は人間にしかできない仕事です。
そして、特に若年者には溶接ができる人が少ないため需要もあります。
ですからもし今の会社が嫌になってもいくらでも他の会社に移ることができます。
この事実もまた自分の自信に繋がります。
是非、世間の人たちが敬遠している「職人」の道を選ぶことも検討してみてください。
やりたいこと、やりがいは後からついてくる
とはいっても
「需要のある仕事でも自分のやりたい仕事じゃないと長く続かない」
「やりがいが無いとやる気も出てこない」
と思う人も多いでしょう。
ですが、「やりたいこと」や「やりがい」ってのはどんな時でも後からついてくるものなんですよ。
と言うのも、人間誰しも「やりたいこと」いうのは自分の過去の経験からしか想像できないものだからです。
例えば、「ゲーム会社に勤めたい」「アニメ業界で働きたい」と思っている人は、ゲームが好きだったり、アニメキャラクターにはまっていたりした過去があるものです。
その過去の経験から、
「自分も作る側にまわってみたい!」
「その世界に飛び込んでみたい!」
という思想が生まれるわけです。
もし、ゲームをプレイしたりアニメにはまったりした経験が無いとしたら、間違いなく「ゲーム会社、アニメ業界で働きたい」なんて思わないでしょう。
これから様々な道を選択していく中で、今まで自分が全く考えもしなかった仕事を選ぶ可能性もあるでしょう。
僕がそうでした。
前述通り今、僕は「溶接」の仕事をしています。
前職はIT企業でしたから、まさか今の自分が溶接の仕事をしているとは当時は想像できるはずがありませんでした。
ですが、今ではこれを一生の仕事にしたいと思えるほどやりがいを感じているし、自分に向いている仕事で楽しいと思っています。
過去の経験から自分のやりたいことを割り出すこともできますが、それが全てではありません。
むしろ、今まで自分とは無縁だった世界に本当にやりたい仕事が埋まっているのかもしれないですね。
何事も実際にやってみないと分からないことばかりです。
やりたいこと、やりがいは後からついてくるものなので、今やりたいと思っていること以外の道に進むことも考慮に入れてみてはいかがでしょうか。
再就職する方法
それではなんとなく自分の方向性が見えてきたら、再就職に向けてどのように動いていけばいいのでしょうか。
再就職する方法をご紹介します。
ちなみに僕は以下の項目を全て並行して行っていました。
ハローワークに行く
再就職したいなぁと思い始めたら、まずは管轄内のハローワークにいきましょう。
ここで失業保険を始めとした、様々な手続きを行えます。
ハローワークに行ったことが無いとなんとなく行くことに抵抗感があると思います。
僕も失業している自分の姿を周りに見られたくないと思い、なかなか足を運べませんでした。
しかし、実際に行ってみると、意外にたくさんの人がハローワークに通っていることが分かりました。
別に恥ずかしいことでもなかったし、逆に仲間がいると思えると少し心が楽になったことを今でも覚えています。
とりあえず、再就職に向けて動き出すために一度ハローワークに顔を出してみましょう。
ただ、ハローワークはあくまでそういった保険関係の手続きをするだけで十分です。
ハローワークで求人を探すのは大変ですし、やはりブラック企業も多いです。
職業訓練校に通う
「職業訓練校」という施設を知っているでしょうか。
「ポリテクセンター」「テクノカレッジ」なんて呼ばれ方もされます。
ここは順調に学校を卒業して社会人を続けていると関わる機会が一切無い場所なので、馴染みが無い人も多いです。
簡単にいうと
「失業保険をもらいながら3ヶ月から1年間、実務に役立つ勉強ができる場所」
です。
内容は場所によって少し異なりますが、大まかには
- IT技術
- 板金加工関連
- 電気関連
- 建築関連
といった技術を学べます。
これらは僕がおすすめする「職人技」に相当するものです。
ちなみに僕が通っていた「溶接技術部」は板金加工にあたりますね。
職業訓練校って底辺の集まりみたいなイメージがある人もいますが、実際はそんなことはありません。
先生はその道のプロで、熱心に教えてくれますし、一緒に受けている仲間もみんな真剣な人ばかりでした。
自分と同じような境遇で悩みを持っている人も多いので、お互い支えあいながら勉強し、就職に向けて頑張れるのでとてもおすすめです。
また、職業訓練を受けているとやはり直接関係のある企業にはとても歓迎されます。
結果的にホワイト企業にも入りやすくなりますよ。
職業訓練校のキャッチフレーズが
「急がば学べ」
なんですけど、本当にその通りだと思います。
職業訓練についてはハローワークに詳しい資料があり、受講手続きや相談も同じくハローワークで行えるので、一度足を運んでみてください。
施設見学もできますよ。
リクルートエージェントに頼る
「リクナビエージェント」
などのリクルートエージェントに頼るのもひとつの手です。
一人ひとりに再就職に向けてのアドバイスや企業との橋渡しをしてくれる担当者がついてくれます。
ただ、担当によっては強引に就職させるために適当な会社を紹介してきたり、真剣に自分の話を聞いてくれない人もいます。
ですから、場合によっては使わないほうがいいときもあります。
僕は最初の相談にはリクナビエージェントを使いましたが、途中から再就職が決定したことにして、脱退しました。
あくまで手段のひとつとして頭に入れておく程度でいいと思います。
マイナビなどで自分で探す
マイナビやリクナビなどで自分で探すこともおすすめです。
ちなみに僕はマイナビで今努めている会社を知りました。
基本的に企業と自分との1対1のやり取りになるので、その分距離が近くなり会社の内情について聞きやすいです。
特に自分のやりたいことが大方決まっている人は、自分で探して自分で会社見学や面接にこぎつけた方が、エージェントを使うよりも効率が良いです。
職業訓練に通いながらマイナビやリクナビで探すのが僕が一番おすすめする方法です。
まとめ
うつ病や適応障害で退職すると再就職に向けて何をすればいいのか分からなくなることがあります。
おすすめなのは、職業訓練校で「職人技」が求められる技術を学び、その道に進むことです。
やりがいや楽しみというのは後になって必ずついてくるものです。
世の中に需要があるけど人気の無い仕事は、就職しやすいですし、人を大事にしてくれる傾向もあります。
今まで自分が経験してきたことが全てではありません。
新しい未経験のことにも目を向けてみてくださいね。
ここまで読んでくれたあなたが今後より良い人生を歩むことを心から応援しています!